2013年1月20日日曜日

作家紹介vol.2





佐々木 睦 Mutsumi SASAKI 









佐々木睦「同じモノを見ていた」2012










佐々木睦「白昼夢」2012










佐々木睦「朦朧の空」2012








例えば、同じ顔を持つ人間が自分以外に居たとして不思議な感覚陥るだろう。しかし私は、双子として生まれ身近に同じ顔の持つ人間が居る経験がある。周囲の人間と違う環境下におかれそれが普通と思う状況を生まれてから22年間続けてきた。これは、故郷の風景と同じ自身の原風景である。しかし、それに疑問を覚えた。
記憶の中には、必ず姉が居て、姉を通して物事を理解し、解釈していた。記憶は、本当に私自身のモノなのかまたは、姉の記憶なのか曖昧な幼い記憶を絵画として表現したい。
自身の絵画表現は、一般的な双子のあり方、かたわれの存在による身体的影響、心理的影響を考察し、私にとって「姉」の存在がどのようなものであったか油彩画によって提示している。











西川 美穂 Miho NISHIKAWA 







西川美穂「お昼寝セット」2011










西川美穂「aIr」2011










西川美穂「pillow」 2011










西川美穂「DOG」2011








ある主人公が病院から抜け出すために布団の中にダミーを作りまるでそこに人がいるよな錯覚を起こす場面をTVやマンガで目にした事がある。
私たちは、当然のようにそこに人がいると錯覚してしまう。
しかし、その中には人ではないモノがいるのかもしれない。
すべてが見えるわけではない。人の感情も同じである。
思っている事や感じる事を、見る事は出来ない。
私たちは、相手の気持ちを自分勝手に解釈をしている。
私たちは、見えないモノを見えているようにする事で、生活を成り立たせている。
見えるモノと、見えないモノの中で私たちは生活をしている。













矢野 亜美 Ami YANO 







矢野亜美「6月の風景画」2012










矢野亜美「遠く遠くの近く」2012








私たちは日頃、いったいどれだけのものを見落としているのだろう。 
たくさんの情報が目の前に溢れ、それを見たつもりになり、理解したつもりになる。 
流れ溢れてくる情報に身を委ね、ただただ受け流してはいないか。 
 
何もかもが「過剰」なのかもしれない。すべてが満ち足りていることに安心しきった私たちは考えることを少し止めてしまった。 
 
私は絵から少しずつモチーフの情報を削ぎ落としていった。 
そして描くことは、何も無い空白の中にある「何か」を探る作業になっていく。












vol.2 佐々木 睦 西川 美穂 矢野 亜美

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